Objectivity社のGraphデータベースであるInfiniteGraphの導入、初期設定実施の記録です。
■ 前提
- Mac OS X 10.8.5に導入
- 2014年1月10日に実施
■ メンバー登録とダウンロード
Objectivity社のサイトのこちらのページより、60日間トライアル版をダウンロードできます。ページ内の「Download InfiniteGraph」をクリックします。
最初にメンバー登録が必要です。「Register」をクリックして、フォームを埋めて、手続きを進めてください。
メンバー登録を完了すると、60日トライアル用のライセンスキーがメールで送られてきます。これは後で使います。
メンバー登録後(=登録画面の「Submit」押下後)、画面の指示に従ってInstallerをダウンロードします。Linux (RHEL) 64 bit版、Windows 32 bit版、Windows 64 bit版、Mac OS 64 bit版の4種が用意されていました。
※導入実施時点で、「InfiniteGraph 3.1」が用意されていました。Mac版のダウンロードファイル名は"InfiniteGraph.3.1.0.mac86_64.zip"でした。
一通は、
"InfiniteGraph product and license information. ID: XXXX"
というSubjectでライセンスキーファイルが添付されているもの、もう一通は、
"InfiniteGraph Support Resources"
ライセンスキーファイルは、導入時に使用するので保存しておきます。
"InfiniteGraph product and license information"のメールに、続いての導入手順が説明されているページのURLが案内されています。
【メール本文より抜粋】-----(ここから)-----Thank you for choosing InfiniteGraph! Your free product license key file is attached to this email. Please save this message for your records.You should also receive a second email containing links to product and additional support information. If not, please double-check to make sure it wasn't blocked by an email filter or moved to a sub folder in your Inbox.INSTALL INSTRUCTIONS: You will find installation, licensing and "getting started" help on our Developer Wiki.
LICENSE DATA:If for any reason you are・・・(以降、略)・・・-----(ここまで)-----
案内通りにhttp://wiki.infinitegraph.com/を開きます。
画面中の「InfiniteGraph Installation」のリンク(http://wiki.infinitegraph.com/3.1/w/index.php?title=InfiniteGraph_Installation)をクリックします。以降の導入手順の説明は、当該ページの指示に従ったものです。
■ 導入
前提環境
・下記を事前に導入しておく必要があるとされています。
- JRE 1.6
- gcc 4.2以降
※私のMac OS X 10.8.5においては、いずれも導入済み状態だったのでそれをそのまま使用することとしました。
【ターミナルでバージョンの確認】
-----(ここから)-----$ java -version
java version "1.6.0_65"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_65-b14-462-11M4609)Java HotSpot(TM) 64-Bit Server VM (build 20.65-b04-462, mixed mode)$ gcc --version
Copyright (C) 2007 Free Software Foundation, Inc.This is free software; see the source for copying conditions. There is NOwarranty; not even for MERCHANTABILITY or FITNESS FOR A PARTICULAR PURPOSE.-----(ここまで)-----
・既に、他のInfiniteGraphまたはObjectivity/DBが導入済みの場合、事前にアンインストールしておく必要があるとされています。
Installerの実行
・ダウンロードしたInstallerの"InfiniteGraph.3.1.0.mac86_64.zip"を解凍します。解凍したら"InfiniteGraph.3.1.0.mac86_64.app"が生成されるので、それを実行します。ここでは、Installerをroot権限で実行するために、(Finderからではなく、)ターミナルから下記のようなコマンドで実行しました。
-----(ここから)-----
$ sudo ./InfiniteGraph.3.1.0.mac86_64.app/Contents/MacOS/installbuilder.sh-----(ここまで)-----
◆注意!◆
※初めに、Finderでそのままダブルクリックしたら「開発元が未確認のため開けません。」と怒られたので、右クリックメニューから「開く」アクションを選んで実行しました。
※後に示すように、導入先ディレクトリをデフォルトの"/Application"下ではなく、"/usr/local"下にしようとしたら、「今のユーザーには書き込み権が無い」と怒られました。そのため、一度Installerを終了して、Finderからではなく、ターミナルを開いて下記コマンドによって実行することとしました。
-----(ここから)-----$ sudo ./InfiniteGraph.3.1.0.mac86_64.app/Contents/MacOS/installbuilder.sh
-----(ここまで)-----
なお、このコマンドで実行すればよいということは、ドキュメントに記載があります。
・Installerが起動し、「InfiniteGraph 3.1 Setup Wizard」のダイアログが表示されます。
・Wizardを進めると、「Installation Directory」を指定する画面となります。ここで、デフォルトが"/Applications/InfiniteGraph/3.1"とされていましたが、"/usr/local/InfiniteGraph/3.1"に変更しました。
※"/usr/local"下のディレクトリに変更するためには、上に述べたようにInstallerをroot権限で実行しておく必要があります。
※実地確認していませんが、デフォルトの"/Application"下でよいのであれば、root権限で実行する必要は無く、Finderからの「開く」アクションでInstallerを実行するので構わないと思われます。
・「Installation Options」を指定する画面で、下記を行います。
- 「Install license file」のチェックをONにします。- 「InfiniteGraph license file」の欄に、メールで送られてきたライセンスキーファイルを指定します。- 「Add paths to environment variables」のチェックをONにします。
※ONにすると".bashrc"ファイルに、下のような環境変数設定の追加が行われます。
【.bashrcに追記された内容】-----(ここから)-----
export PATH=$PATH:/usr/local/InfiniteGraph/3.1/binexport DYLD_LIBRARY_PATH="/usr/local/InfiniteGraph/3.1/lib"export PATH=$PATH:/usr/local/InfiniteGraph/3.1/visualizer-----(ここまで)-----
・「Components」を選択する画面では、全てのComponentのチェックをONにします。
・確認画面を経て、導入を完了します。
・導入途中、「アプリケーション"ools"へのネットワーク受信接続を許可しますか?」との警告が出ました。"ools"は、"/usr/local/InfiniteGraph/3.1/bin/ools"に存在しました。ここでは「許可」しました。
導入物の確認
・"/usr/local/InfiniteGraph/3.1"下に下記のようなサブディレクトリが展開されました。
・InfiniteGraphのサーバーはサービスとして構成されます。"/Library/LaunchDaemons"下には、下記3つのファイルが生成されました。
com.objectivity.ooams.plist ... 「Data Server (AMS)」の構成com.objectivity.ools.plist ... 「Lock Server」の構成com.objectivity.ooqs.plist ... 「Query Server」の構成
・導入直後の状態で、Lock Serverが起動状態でした。
【psで確認】-----(ここから)-----$ ps -ax | grep InfiniteGraph21421 ?? 0:00.04 /usr/local/InfiniteGraph/3.1/bin/ools21524 ttys004 0:00.00 grep InfiniteGraph-----(ここまで)-----
■ サーバーの起動・停止コマンド一覧
o Lock Serverの停止:ookilllsコマンド
-----(ここから)-----$ ookilllsObjectivity/DB (TM) Kill Lock Server Process Utility, Version: 11.1Copyright (c) Objectivity, Inc 1992, 2013. All rights reserved.Lock Server on host SilkYEBISU.local terminated.-----(ここまで)-----
o Lock Serverの起動:oolockserverコマンド
-----(ここから)-----$ oolockserverObjectivity/DB (TM) Lock Server Utility, Version: 11.1Copyright (c) Objectivity, Inc 1989, 2013. All rights reserved.Warning: Unable to open /var/spool/objy/oolsrec.logLock Server has been started.-----(ここまで)-----
※ドキュメントには追加の手作業は不要と書いてあったが、実際には"/var/spool/objy"は作成されていませんでした。手動で"objy"サブディレクトリを作成の後、改めてoolockserverを実施したら警告は消えました。
o Data Server (AMS)の起動:oostartamsコマンド
-----(ここから)-----$ oostartamsObjectivity/DB (TM) Start AMS Utility, Version: 11.1Copyright (c) Objectivity, Inc 1989, 2013. All rights reserved.The AMS has been started (process ID = 21586).-----(ここまで)-----
o Data Server (AMS)の停止:oostopamsコマンド
-----(ここから)-----$ oostopamsObjectivity/DB (TM) Stop AMS Utility, Version: 11.1Copyright (c) Objectivity, Inc 1992, 2013. All rights reserved.AMS on host SilkYEBISU.local terminated.-----(ここまで)-----
■ その他各種のサーバー・サービス構成方法
ドキュメント(http://wiki.infinitegraph.com/3.1/w/index.php?title=InfiniteGraph_Installation)には、サーバー・サービスのその他の構成方法がしっかり説明されていますので、よく参照してみてください。
◆以上
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